研究成果マッピング座談会~メディア芸術分野の研究のいま~

執筆・編集:山﨑 裕也(編集者、ライター)/収録・編集:坂本 麻人(Whole Universe)

松永 「研究成果マッピング座談会〜メディア芸術分野の研究のいま〜」をはじめます。モデレーターを務めます松永と申します。

まずは、この事業の目的や方向性について、文化庁の毛利さんにお伺いしたいと思います。

毛利 この事業は令和2年度に現在の名称となりましたが、前身を含めると15年以上続く取り組みです。メディア芸術の保存、調査研究、さらには新たな創造活動に資する環境整備を目的としています。

まず、保存の分野では、マンガの原画や映像のフィルムといったアナログ資料の保存技術を持つ専門家が求められています。文化庁としては、国の振興拠点として「メディア芸術ナショナルセンター」(仮称)という、マンガやアニメ、ゲームを保存、活用の機能を有する施設の設立を考える動きも現在行っております。

一方で、研究分野では学術的な視点から基礎研究を支える人材が必要です。日本では、マンガやアニメ、ゲームなどの研究が文学部や社会学部に分散して行われているため、各大学の研究環境を整備し、分野をつなぐネットワークを形成することが課題です。

2019年度に実施した研究マッピング事業(当時名称)では、マッピングを通じて得られたデータが、分野横断的な視点から今後の研究基盤を検討するための貴重な情報となりました。

しかしながら、研究マッピングの先の目的として、研究者の育成支援をどのように行っていくかは、文部科学省とも協力しながら今後も継続して考えていくべき点だと思っております。

マンガ分野──言説の多様性

松永 次に、各分野での取り組みについて伺いたいと思います。マンガ分野の石川さんからお願いします。

石川 マンガ分野での研究マッピング事業は2012年度に始まりました。当初はジャクリーヌ・ベルント先生や吉村和真先生が中心となって進めており、私も比較的早い段階から事業に関わってきました。マンガ分野の研究マッピングの目的の一つは、国内外のマンガ研究における多様な言説を収集し、それらを体系的に整理していくことです。

今年度は、日本語文献については学術書や一般書などの情報を幅広く調査し、さらに日本マンガ学会の『マンガ研究』の掲載論文を調査対象に追加しました。外国語文献についても、英語、フランス語、ドイツ語を中心に、学術書の情報を収集しました。これまでに収集した文献情報は、合計970件程度です。

日本語でのマンガ研究の特徴として、言説が多様であるという点があります。というのも、日本ではまずマンガに関する評論が先に存在していて、その後に学術研究が台頭してきた歴史があるからです。そのため、研究者だけでなく評論家やマンガ家、編集者など、多様な立場の人がマンガについて語ってきたという経緯があります。初学者にとって、こうした研究の全体像を知る機会はあまり多くないので、この事業を通じて研究状況を少しでも整理して可視化できればと思っています。

今年度の活動からみえてきた日本語でのマンガ研究の動向について、少しご紹介します。まず、近年はマンガ史関連の文献だけでなく、オーラルヒストリーなどの形で当事者の語りを記録する取り組みが台頭しています。それから、特定の作家やジャンルを掘り下げる研究も展開されています。例えば、手塚治虫や少女マンガ、BL(ボーイズラブ)については、一定の議論の蓄積があります。また、アメリカやフランスだけでなく、中国や韓国といった、地域ごとの文化に目を向ける動きも広がっています。最近は、メディアミックスの中のマンガ、デジタルマンガ、マンガ展示など、新しいアプローチの研究も目立ってきました。

一方、学会誌『マンガ研究』は、書籍よりも論点やアプローチが細分化されているという印象があります。ただ、書籍と共通するトピックもあります。「戦後」や「手塚治虫」、「少女マンガ」、「BL」などはその一例です。その意味では、これらのトピックは、現代日本におけるマンガ研究の中心的なトピックの一つだと言えるかもしれません。

現在、デジタル環境が浸透する中で、マンガというものがより多面的になっていると思います。その中で、研究マッピング事業として何をどこまで調査するのか、誰/何のために調査するのか、という課題があります。この点について、今日は意見交換できればと考えています。

アニメーション分野──分断を克服する

松永 アニメーション分野の状況はいかがですか?

足立 初めまして、足立です。今回、初めてこの事業に関わらせていただきました。これまで私はこの事業とは距離がありましたが、アニメーション学会からの依頼を受け、コーディネーターを務めることになりました。

アニメーション分野では、事業開始当初から他分野と異なる独自のアプローチが取られており、特にウェブサイト「アニメーション研究のための論文と書籍のデータベースサイト」の制作を通じて、収集資料を誰でも検索可能な形で公開していました。

そのような独自のアプローチがとられた理由は、アニメーションという言葉は、誰もが知っている言葉でありながら、その多様性や広がりについては意外と知られていない、ということにあると思います。日本製の商業用アニメだけがアニメーションであって、その他のものをアニメーションと認知しない、という人も少なくありません。しかしながら、アニメーションという言葉の語源が「アニマ」、つまり魂や命を吹き込むという意味を指している点に立ち返ると、アニメーションの本質は技術やスタイルに限定されるものではないはずです。しかし、現代の議論は、日本の商業アニメーションが持つスタイルや技法を自明の前提としたものがどうしても多くなりがちです。これが、アニメーション分野の多様性を考える上で、大きな課題となっているように感じています。

この課題は、アニメーションの多様性を知っているはずの研究者にも大きな影響を与えているように思われます。特にキャラクターに関する議論では、日本の商業アニメに見られるセルアニメーション的な表現が、その基本形と見なされる傾向があります。この視点は、アニメーションという概念の豊かさを狭めてしまいかねない危険性を孕んでいます。たとえば、線で描かれた絵を基盤とする議論が、そのままキャラクターの本質を定義するものとされてしまうと、本来の「命を吹き込む」というアニマの概念が見落とされてしまう可能性があります。

このような可能性に対する危惧が、誰もが資料にアクセスできる「データベースサイト」を制作する、というアニメ分野独自のアプローチを生み出したと考えられます。そして、今後も、私たちがどのように多様なアプローチを推進していくべきかが、この研究成果マッピング事業の鍵になるのではないかと感じています。

メディアアート分野──創造性と表現に関連する研究に絞る

松永 ここからは、メディアアート分野のお話しを伺いたいと思います。

明貫 よろしくお願いします。私は、映像ワークショップ合同会社 代表の明貫と申します。前回のメディアアート分野のプロジェクトに関しては、他の分野がすでに開始していた中、メディアアートだけ数年遅れてスタートしました。

初年度は、教育、歴史、技術論、工学、展覧会レビュー、作品論の5つの分類に基づいてデータを収集し、約1300件をまとめました。翌年には、地方政策への応用といったテーマも追加し、さらに700件を加えて、合計で約2000件のデータを集めました。

他の分野と比べてスタートが遅れていたこともあり、実施体制が必ずしも万全ではありませんでした。また、メディアアート分野は、その領域自体の定義が非常に難しいという特徴があります。今回もひきつづき、どこまでを対象範囲に含めるべきかを決めるのに苦労しましたし、範囲を広げすぎた混乱を避けるために、テーマやキーワード、著者を事前に絞り込むことを試みました。

前回のプロジェクトでは工学系を中心に広く基礎研究的な論文を多く取り入れていましたが、今回は創造性や表現に関連する研究に絞る方針を取りました。また、全件取り込みに適切なジャーナルからスクレイピングしたことで網羅性も確保できたように思います。さらに、データクリーニング工程で、過去に取り込んだデータから対象範囲外のものを削除する作業も行いました。

結果的に、「著者を絞る」という方向性は適正な対象範囲と効率性と網羅性という点で有効でした。メディアアートに関わるアーティストや研究者、大学教員などのキーパーソンによる文献を重点的に収集しました。

今後の課題としては、 近年、注目されるAIと創造性というテーマで考えた場合にも、日本語文献のみでは対処できないので、研究比較や傾向把握のためにも海外文献を取り入れていきたいと考えています。

ゲーム分野──ゲームスタディーズからゲーム&アクティビティへ

松永 最後に私が担当するゲーム分野についてお話しします。ゲーム分野に関しては2015年から活動を始めました。当初は「重要文献をリストアップすれば役立つだろう」というシンプルな発想で、文献をまとめる作業をしていました。しかし、翌年の2016年度に「これだけでは不十分ではないか」と思い、個々の文献がどのような位置づけにあるかや、時代的な変化を分析しながら、ゲーム研究の歴史を記述する形で冊子『ゲーム研究の手引き』を作成しました。

2017年度は、文献リストの形式をどう整えるか、また、それをどう活用できるかを考える予備的な作業に集中しました。そして2018年度には、網羅的に文献を集めることに注力し、日本語文献に関しては、どの分野からどれくらい研究が出ているのかを分類の上、傾向を可視化するためのグラフも作成しました。2019年度には、『ゲーム研究の手引きⅡ』を作成しました。

2024年度は、2018年度と似たアプローチで、文献を網羅的に集めています。今回はオープンソースの文献管理ソフトのZoteroを活用しています。このツールは、文献情報を簡単に登録でき、クラウド上でデータを共有可能です。特にDOI(デジタルオブジェクト識別子)があれば、文献情報を自動的に取得できる点が非常に便利ですね。

外国語文献については、いくつかのゲーム研究に特化したジャーナルを選び、それらに掲載されている論文を網羅的に登録しています。また、MIT Pressのゲーム研究書籍シリーズも対象に含めています。日本語文献では「ビデオゲーム」「デジタルゲーム」「eスポーツ」といったキーワードを使い、データベースで検索した結果を収集しています。

日本語文献については、人文学系の研究が増加傾向にあることが分かりました。これは、2010年代後半以降、日本で海外のゲームスタディーズが紹介され、影響を受けた結果だと思います。一方で、外国語文献を見ると、専門分化が進み、議論が狭い文脈で展開される傾向があります。ゲームスタディーズの理念として掲げられてきた学際的なあり方とは逆の方向に進んでいる印象ですが、内容は多様化し、新たな方向に進んでいるとも言えます。

最近は、ゲーム研究の枠を超えた取り組みも増えていると感じます。例えばMIT Pressでは、従来「Game Studies」として分類されていたカテゴリーが、「Games & Activities」と名称が変わり、遊びやデジタル技術を使った娯楽活動全般の研究が対象に含まれるようになりました。

4分野のディスカッション──対象の範囲とターゲット設定

松永 ここからは、4分野の方々にディスカッションをお願いしたいと思います。皆さんの発表を聞いて、大きく2つの共通した課題があったように感じました。1つは「対象範囲の絞り方」、もう1つは「誰に向けてこの事業や文献リストを作成しているのか」という点です。

まずは、最初の「対象範囲の絞り方」に関してお伺いしたいと思います。石川さんからお願いします。

石川 今年度の議論のキーワードとして「研究者の育成」がありました。そのため、まずは初学者に役立つ情報という点を念頭に置き、日本と海外の研究状況をそれぞれ調査しました。

日本語の書籍については、なるべく広い範囲で情報を集めることを優先しました。具体的には、CiNii Researchなどのデータベースを用いて検索し、その情報を精査するという方法を取りました。一方で、海外での研究に関しては、「海外の研究動向を日本語話者に紹介する」という趣旨から、学術書に限定したリストを構築しました。最初は広く集め、後から1つ1つ精査する、という方法を取っています。

松永 最終的には研究者にとって有益な情報かどうかが基準になっているわけですね。アニメーション分野についてはどうでしょうか? 範囲の絞り込みやカテゴリ設定について足立さん、お聞かせください。

足立 アニメーション学会の場合は、基本的に「知ってもらいたい」という意欲が先に来る形で進めています。そのため、ジャンルを絞るという発想はあまりありません。

具体的には、以下の3つの情報源からまとめています。1つ目はジャーナルから取得したデータ、2つ目は学会の研究部会が推薦する文献、3つ目は学会賞を受賞した論文の著者が推薦する関連文献です。

松永 ジャンルの絞り込みというよりも、「これを広く知ってもらいたい」という方向性が強いということですね。その情報は具体的にどのような対象者に向けて発信されていますか?

足立 基本的には研究者を想定しています。特にこれからアニメーション研究を始めたい方々に向けて、必要な情報を提供することを目指しています。また、大学の授業などで学部生向けにも活用しています。

松永 なるほど。次にメディアアートの分野ですが、明貫さんは「テーマ」「キーワード」「著者」という軸で絞り込みを行ったと話されていました。この方法に至った経緯を教えていただけますか?

明貫 最初は網羅的にデータを集める方針で進めました。しかし、過去のデータを見返した際に「なぜこれを含めたのか?」と疑問に思うものもありました。そこで、特に創造性や表現に関連する要素に絞り込む形に変更しました。

例えば、AIをテーマにした場合でも、創造性に関連する研究に重点を置きました。その他のテクノロジーに関しても、表現やアートに直結する部分に焦点を当てることを意識しました。

松永 研究とそうでないものの線引きについては、どのように考えていますか?

明貫 非常に難しい部分です。例えば、学会誌や学会発表の内容は明確に研究と見なせますが、メディアアートの場合、評価が定まっていない表現も多く含まれます。そのため、雑誌記事や産業関連の資料をどこまで含めるべきかは常に議論の対象となっています。

松永 なるほど。それぞれの分野で特徴的なアプローチがありますね。

研究成果マッピング事業は研究者育成につながるのか?

松永 先ほどの毛利さんのお話にもありましたが、研究者の育成についてはどう考えますか?

石川 私は、研究者の育成はその出口とセットで考えるべきだと思います。

例えば、マンガについて卒業論文を書きたいという大学生には、研究マッピングが提供する情報は有効に活用されるかもしれません。しかし、研究マッピングだけでは研究者の育成支援は十分ではないと思います。

松永 つまり、研究者としてのキャリアを支援するためには、実際に研究を続けられるようなポストや就職先が必要だということですね。

ただ、専任の研究者のポストを新たに用意するのは、現状では難しいでしょうね。また、研究の分野や内容ごとにニーズも違ってきます。例えば、メディア芸術の保存・修復をテーマとする研究者なら、ナショナルセンターやアーカイブ・センターが視野に入ってきます。

問題は、経済的ニーズの少ない分野の研究者をどのように養っていくのかという部分です。

明貫 出口としてポストも重要ですが、メディアアートの例でいえば、今まで作家支援は実施されてきたけれど、研究者支援はなかった。例えば、出版支援など、研究を知ってもらうための支援もあってもいいのでは、と思いますね。

また、一般の人に知ってもらい、社会活動にもっとコミットしていくという意味で、研究の成果を知ってもらう場や、義務教育や産業などへ応用する機会を作っていくことが重要だと考えています。

ポピュラーカルチャーは芸術?──保存事業に関わる問題点

松永 研究者の立場としては、メディア芸術に文化的意義があると認められてほしいと思うんですよね。でも、分野によってはそれを言ってしまっていいのか、という疑問もあります。

例えば、マンガやゲームはもともとポピュラーカルチャーとして誕生し、主に子どもや一部のオタクが楽しんできたという面があります。その意味では、「文化的な意義がある」「保存する価値がある」といった言説自体に、どこか問題があるように感じるんですよ。

明貫 それによって失われていく逆の価値もありそうですね。

松永 そうですね。そして、ポピュラーカルチャーの受容者は、ハイカルチャーという意味での「芸術」と見なされることを嫌いがちという面もあると思います。 

明貫 ポピュラーカルチャーの中でも、確実に変化はありますよね。例えば、歌舞伎や写真・映画なども、当初は認められていなかったものが、今では芸術作品として扱われています。

松永 その通りですね。もう1点、それに関わる話ですが、仮に、一部のポピュラーカルチャーが保存されるべき対象になったとしても、そこから漏れるものは当然あるわけです。

ゲームは「芸術」と見なしうるが、パチンコは「芸術」と見なされない、とか。保存されるべきものとそうではないものの線引きの基準がはっきりしていない現状がありますね。

明貫 一方で、保存や修復が進むことで、過去のコミック誌の創刊号など、今では目にすることが難しい貴重な資料を鑑賞できるようになるというメリットもあります。むしろ、消費されてきたポピュラーカルチャーだからこそ、後世に残していく意義があるのかもしれませんね。

松永 おっしゃる通りです。最後に一言ずついただけますか?

石川 マンガの保存・修復の文脈でいうと、マンガアーカイブ機構など、産業、クリエイター、研究が混ざり合うような取り組みが台頭しています。このような連携がアーカイブ以外の面でも生まれてくると良いですね。

足立 私は、データベースを生き物のような存在だと考えています。活用され続ける限り、生き続けるものだと思うからです。

同じことは古典にも言えます。古典が生き続けているのは、長い間活用され、かつ新しい世代に対しても新たな意義を与え続けてきたからであり、もし活用されなくなれば、存在していないことと同義になります。この研究成果マッピングプロジェクトが、古典が生き続けるための一助となることを願っています。

明貫 メディア芸術分野の特徴の1つでもある、ポピュラーカルチャーや産業との結びつきが強いという点においても、 漫画やコミック誌の出版社やアニメの制作プロダクションなど、産業に関わってる人たちとの対話がもっと増えるといいですね。

研究者自身が、学会での発表だけでなく、研究をどう産業に活用できるか、応用できるかということにも踏み込んでいけると、より面白くなっていくのではと思います。

松永 今回のような文化行政に近い場での議論が、定期的にあることが重要ですね。

そもそも文化というものは何なのか、その上で文化的意義はどこにあるのか、どういう文化が保存に値するのか、研究者を交えたディスカッションが必要だと感じます。

※詳細の議論は動画をご覧ください
※URLは2025年3月26日にリンクを確認済み

登壇者プロフィール(敬称略・登壇順)
石川 優(いしかわ・ゆう)
名古屋市立大学 大学院人間文化研究科 准教授
博士(文学)。専門はマンガ研究、ファン文化研究。研究マッピング事業ではマンガ分野のコーディネーターをつとめ、全体統括のほか、日本におけるマンガ研究の動向調査に携わる。主な業績に『マンガ研究の手引き』(文化庁、2020年)、「やおい同人誌を研究する: 物語とキャラクターの分析」(『BLの教科書』有斐閣、2020年、106-122頁)など。

足立 加勇(あだち・かゆう)
日本アニメーション学会
学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学博士課程単位取得退学、博士(表象文化学)。2016年6月に、博士論文『日本のマンガ・アニメの「戦い」の表象』により日本アニメーション学会・奨励賞を受賞。2019年に博士論文を大幅に改稿した書籍を現代書館より刊行する。現在、立教大学をはじめとする複数の大学で非常勤講師を務める。

明貫 紘子(みょうかん・ひろこ)
映像ワークショップ合同会社 代表/アーキビスト/キュレーター
1976年石川県生まれ。筑波大学芸術専門学群総合造形、岐阜県立情報科学芸術アカデミー(IAMAS)卒業。ドナウ大学大学院メディアアートヒストリー修了。NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]学芸員を経て、「メディアアートの記録と保存」に関する研究やプロジェクトに従事。2013年からinter media art institute Duesseldorf(imai、ドイツ)にてビデオアートのデジタル化とデータベース構築に従事。2018年に木村悟之と石川県加賀市に映像ワークショップ合同会社を設立し、「眠っている文化・芸術資源を掘り起こし、次世代の創造性につなげる」ことをテーマに活動する。
Eizo Workshop

松永 伸司(まつなが・しんじ)
京都大学 大学院文学研究科 准教授
京都大学文学部メディア文化学専修准教授、立命館大学ゲーム研究センター客員研究員。専門はゲーム研究と美学。著書に『ビデオゲームの美学』(慶應義塾大学出版会、2018年)、訳書にイェスパー・ユール『ハーフリアル』(ニューゲームズオーダー、2016年)、ネルソン・グッドマン『芸術の言語』(慶應義塾大学出版会、2017年)、ミゲル・シカール『プレイ・マターズ』(フィルムアート社、2019年)など。2015年度より、文化庁メディア芸術連携促進事業内の研究マッピング(ゲーム分野)事業の調査担当。

ライタープロフィール
山﨑 裕也(やまざき・ゆうや)
編集者、ライター
1996年生まれ。青山学院大学文学部比較芸術学科、イメージフォーラム映像研究所卒。京都芸術大学大学院でサウンド・アートを研究。音楽之友社Webマガジン「ONTOMO」編集部、「ARTnews JAPAN」エディターを経てフリーに。Webサイト「Sound-Art.tech」を運営中。
https://sound-art.tech/

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