令和6年度文化芸術振興費補助金メディア芸術アーカイブ推進支援事業における採択事業概要について

文化芸術振興費補助金メディア芸術アーカイブ推進支援事業は我が国の優れたメディア芸術作品や散逸、劣化などの危険性が高いメディア芸術作品・関連資料の全国のアーカイブ機関・所蔵館等における保存(アーカイブ)及びその活用・公開等を支援することにより、我が国のメディア芸術の振興に資することを目的とするものである。

本事業の詳細は、以下文化庁ウェブページに記載のとおり
https://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/94006901.html

令和6年度においては、応募31件に対し、21件を採択(採択率67.7%)した。採択事業の概要は以下のとおりである。(有限会社劇団かかし座においては、文化芸術振興費補助金(メディア芸術アーカイブ推進支援事業)交付要綱第9条に基づき補助金事業が中止されたため掲載なし)

団体名:一般財団法人大阪国際児童文学振興財団
事業名:明治、大正、昭和初期の子ども向け雑誌のデジタル化
補助金の額:4,820千円

明治、大正、昭和初期の子ども向け絵雑誌には多くのマンガや絵物語が掲載されており、同時代や後代のマンガ家・画家等に少なからず影響を与えたことはよく知られている。しかし、資料の所蔵機関が少ないことからその全貌は明らかではなく、現代のマンガ文化等との影響関係を論じることを困難にしている。そのような状況の中、大阪府立中央図書館国際児童文学館には『漫画愛国幼年』、『少女画報』、幼年や少年向けの雑誌など、明治期から昭和初期に発行された多くの貴重な児童雑誌が所蔵されており、国際児童文学館にしか所蔵がない巻号も多く含まれる。

資料の劣化が激しいこれらの雑誌をデジタル画像化し、内容目次を含めて公開することは我が国のメディア文化の発展に大きな意義がある。

そこで、本事業では『漫画愛国幼年』、『少女画報』等の雑誌の保存のためのデジタル化、内容目次の入力を行った。

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団体名:慶應義塾大学アート・センター
事業名:1970年代以降のパフォーマンスおよび展覧会のビデオ記録のデジタル化・レコード化 Ⅱ
補助金の額:4,990千円

本事業では、慶應義塾⼤学アート・センターが所管している「中嶋興」(1941-2025)および「VIC」(VideoInformation Center, 1972-)関連資料の中からパフォーマンスと展覧会の記録に着⽬し、それらのアーカイブ構築を通して、1970年以降どのように「インターメディア」問題が模索されていたのかについて明らかにすることを⽬指した。そのため、中嶋とVICのビデオテープのデジタル化、レコード化、サムネイル化、およびリスト整備、中嶋のビデオテープ以外の資料のリスト整備を行うとともに、公開用のVICビデオ関連データベースを作成した。また、VICとビデオ・アーカイブについて考えるためのイベントVIC×KUAC Chinematheque3:状況劇場「唐版・犬狼都市」上映会―単独性と反復または記録について等のイベントを⾏った。

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慶應義塾大学アート・センター 事業公開用サイト
http://www.art-c.keio.ac.jp/research/research-projects/post1970_exhibition_performance/
VICデータベース第2版
https://ringed-safflower-41a.notion.site/1c127167648980c3a96dc91c33419f7f?v=1c327167648980a5ba81000cf504ab7a

団体名:特定非営利活動法人ゲーム保存協会
事業名:国内コンピューターゲーム データベース情報入力
補助金の額:4,590千円

今年度の文化庁補助事業では、国内コンピューターゲームを対象に、現物資料をもつ当協会だからこそできる正確性が担保されたデータベースへのデータ登録、専門的な知識と技術を要するマイグレーション、アーカイブ機関として国際基準を満たす資料デジタル化を行った。

また、ゲームソフトそのものへのアプローチだけでなく、当時のゲーム文化で無視することのできない雑誌掲載プログラムのリスト作成、ゲーム広告についての情報の目録作成、攻略本情報の登録も実施した。

ゲームに関しては、信憑性があり検索がしやすいゲーム・カタログやデータベースが少なく、文化庁補助事業及び当協会が公開するデータベースが、そうした状況の打開になればと考え、アーカイブ専門機関としての学術的立場から、資料情報の収集と整理を続けている。
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令和6(2024)年度実績報告
https://www.gamepres.org/media/hojokin/

団体名:特定非営利活動法人コミュニティデザイン協議会
事業名:岩井俊雄アーカイブ&リサーチ
補助金の額:4,500千円

近年は絵本作家としても知られるメディアアーティスト岩井俊雄は、1980年代半ば以降、アートにとどまらず、テレビ番組、ゲーム、CGアニメーション、電子楽器の制作など幅広く活動し、文化庁が推進する「メディア芸術」の領域を横断する国際的に評価の高いアーティストである。

しかし、岩井の作品や関連する資料はこれまで劣化の一途を辿っているため、それらの整理・修復とデジタル化を進め広く公開することによって、作品の再制作や再評価へつなげる。

令和6年度は、基本的に岩井が個人的に保管する資料を扱い、エンジニアやプログラマーなど専門家のアドバイスをもらいながら、作品の再制作のための技術的なガイドラインを作成した。

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岩井俊雄アーカイブ&リサーチプロジェクトサイト
https://www.eizo.ws/projects/iwai

団体名:国立大学法人佐賀大学
事業名:持永只仁の人形アニメーション映画製作に関する原資料のデジタルアーカイブ化と公開
補助金の額:4,280千円

日本の人形アニメーション映画の起源である持永只仁の人形アニメーションに関する原資料は、60年を過ぎて経年変化が激しい。これらを保存、調査、デジタル化し、活用をはかる。

事業期間中に月に一度の定例会を開き持永只仁の人形アニメーション映画の制作過程に関する絵コンテ、台本、人形、直筆ノート、フィルム等の原資料を分類目録に基づいて紙資料や写真等のスキャニング・各種フィルムのスキャニング・人形の3Dスキャニング・目録やテキストデータのWebページやシンポジウムによる資料公開を実施した。

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持永只仁ホームページ
Tad Mochinaga – 持永只仁アーカイブプロジェクト

団体名:鯖江市
事業名:クリヨウジ作品アーカイブプロジェクト
補助金の額:5,000千円

本事業は、作家クリヨウジ(久里洋二 ※2016年にカタカナ表記に改名)氏のアニメーションを中心としたメディア芸術作品の未整理資料を調査し、カタロギングとデジタル化を実施することで氏の広範な創作活動を包括的に捉え、次世代に資することを目的とした事業である。

クリ氏の作品は日本のメディア芸術の先駆時代の検証に必要不可欠なものである。しかし、それらの貴重な作品及び関連資料はアトリエや倉庫で適切な形で保存されておらず、劣化や損失が危惧される現状にある。また、クリ氏の長年の創作活動は多岐にわたり分量も多いため、全ての資料の調査・カタロキング・デジタル化には複数年かかると推定される。

本事業では、作業計画のもと、未整理資料の総合的な調査、デジタル化を行い、ヒアリングを通して氏の創作活動の全容を把握するべく取り組みを進めた。

事業概要紹介資料(PDF)
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クリヨウジアーカイブサイト
http://yojikuriarchive.com/

団体名:有限会社さるすべり
事業名:少女まんが館蔵書の整理・メタデータ化プロジェクト
補助金の額:1,500千円

少女まんが館は「少女まんが世界」の永久保存を目指し1997年に創設された少女マンガ専門の私設図書博物館で、近年、未整理の中に他の関連施設にない唯一の存在が明らかになり(萩尾望都デビュー作品掲載の雑誌『なかよし増刊』、明治時代の少女雑誌など)、蔵書(収蔵品)の抜本的整理とメタデータ化の必要性を痛感し、本事業を実施。今年度はふろくグッズ類や切り抜きファイルなどが入った未整理箱40箱の総点数調査と、引き続き一部収蔵品(冊子体)のメタデータ化を実施した。

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少女まんが館データベース検索
https://www.nerimadors.or.jp/~jomakan/data/

団体名:有限会社タクンボックス
事業名:古川タクの作品・活動アーカイブ
補助金の額:3,270千円

1964年から個人作家として短編アニメーションを制作、草月アニメーション・フェスティバルに参加し、国際的なアニメーション作家として活躍を続ける古川タクの作品および関連資料のアーカイブを実施した。フィルムのデジタル化、資料整理、リスト作成、作家へのヒアリング、Webサイトでの資料公開、簡易アーカイブマニュアルの頒布を行い、1960年代以降の個人制作アニメーション作品の文化的背景、資料価値を伝え、各資料へのアクセス性の向上を図った。

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TAKU FURUKAWA ARCHIVE
https://archiveanimation.wordpress.com/

団体名:学校法人多摩美術大学
事業名:名古屋国際ビエンナーレARTEC全記録アーカイブ事業
補助金の額:1,740千円

1990年代に開催された名古屋国際ビエンナーレARTECは、世界最大規模のアート& テクノ・サイエンスの作品が集まる国際的なフェスティバルだった。ディレクターズ・グループが国内外のメディアアートに関するフェスティバルやアーティストについて行ったインタビューやリサーチ調査資料は、1980年代〜1990年代にかけての最前線のメディアアート・シーンを知る上で貴重な資料である。

残されたARTEC資料のデジタルアーカイブを行い、Webで公開するデータベースを構築する。また日本のメディアアート史におけるARTECの全容をたどることができる「ARTEC全記録」資料集を編纂する。

事業概要紹介資料(PDF)
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Webデータベースの公開:概要説明と成果物のダウンロード
多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース 森脇裕之研究室Web
http://www.idd.tamabi.ac.jp/~moriwaki/artec/

団体名:株式会社手塚プロダクション
事業名:手塚治虫アニメーション作品の絵コンテ・設定資料のデジタル化
補助金の額:3,200千円

手塚治虫作品は日本のアニメーション文化の発展において多大なる貢献を果たしており、「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」をはじめとする数多の作品においては、日本だけでなく世界のアニメーションに多大な影響を与えてきた。

それら作品のアニメ制作の過程において発生した中間成果物である絵コンテや設定資料(キャラクター設定、メカ・小物設定、美術設定など)は資料として非常に価値が高いものであるが、紙に鉛筆で描かれているものも多いため、経年劣化、酸化していく。特に劣化が著しい手塚アニメ作品の絵コンテおよび設定資料をデジタル化することで、保存と後の活用につなげていくために本事業に取り組んだ。

事業概要紹介資料(PDF)
事業詳細紹介資料(PDF)

手塚プロダクションホームページ
https://tezuka.co.jp/

手塚治虫アニメーション作品の絵コンテデジタル化リスト
20250221_anime_acv_ekonte_list.pdf

手塚治虫アニメーション作品の設定資料デジタル化リスト
20250221_anime_acv_settei_list.pdf

団体名:一般社団法人展示映像総合アーカイブセンター
事業名:1970年大阪万博の展示映像のデジタル化
補助金の額:1,460千円

博覧会、展示会等のイベントや文化施設、商業施設等で上映される「展示映像」は上映期間を終えると、作品の多くは上映空間や機材が撤去されることもあり、総合的に保存されることは稀である。廃棄され散逸する作品も多く映画のような組織的なアーカイブとは無縁の映像である。
この展示映像を後世に残すことをめざして本事業を進めた。

一般社団法人展示映像総合アーカイブセンターにて保有している展示映像の中から、16mmフィルムに収録されているためにメディアの劣化が危惧され、早急なデジタル化が必要と判断した下記の作品を選定しデジタル化を実施、公開を目指した。
(2025年内に九州大学大橋キャンパスにて公開予定)

作品名:『太陽の狩人』1970年大阪万博/電力館(5面マルチ映像、16分)
オリジナルは35mmフィルムによる縦型のシネマスコープ映像を横に5面並べて構成した。恩地日出夫監督作品。パビリオンの映像ホールにて上映中のものを、そのまま16mmフィルムで撮影収録した「5面合成版(註)」が残っている。不正確なアスペクトと同時に退色が酷いため、再現可能な状態を目指してデジタル化を行った。
註:現地のスクリーンをそのまま撮影した「疑似的な合成版」と思われる。

事業概要紹介資料(PDF)
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展示映像総合アーカイブセンターセンターホームページ
https://acipe-archive.jp/

太陽の狩人作品データ(PDF版)
展示映像作品データ(太陽の狩人)25.02.28.pdf

団体名:株式会社トリガー
事業名:商業アニメーションにおける中間生産物のデジタル保存と目次化
補助金の額:4,800千円

クライアント(主に製作委員会)の許諾を得た上で、技術保管、技術継承、学術研究への提供を目的として、本事業では下記内容について実施した。

①アニメーション中間生産物のスキャン
②大判紙素材のスキャン
③アニメーション中間生産物の目次化
④アニメーション中間生産物の複製物の作成 データ回収作業
⑤アニメーション中間生産物の複製物の作成
⑥アニメーション中間生産物の整理、保管
⑦メタデータ活用のためのアニメ制作クレジット確認
⑧アーカイブ素材の社内検索システムの共同開発
⑨NII(国立情報学研究所)に「リトルウィッチアカデミア 魔法使いのパレード」の中間生産物データを提供
⑩17年前の作品の中間生産物(実物)の展示会協力
⑪イベントでの複製中間生産物の展示(学術系)
⑫イベントでの複製中間生産物の展示(アニメイベント系)と各種イベントでの活動紹介
・福岡で開催された「CEDEC+KYUSYU」で「ダンジョン飯」の複製素材公開
 https://cedec-kyushu.jp/2024/special.html
・映画館での一般の方へのアニメ制作講義と素材展示
 https://ccnews.cinemacity.co.jp/ac_01/
⑬専門学校、大学での講義講演時に複製中間生産物を展示

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団体名:長崎市
事業名:清水崑マンガ原画等資料アーカイブ化事業
補助金の額:620千円

現在、日本のマンガが世界的に評価を受け隆盛を極める中、大人マンガの集団である「漫画集団」について、その存在が忘れられつつある。昭和期を中心に活躍した彼らは政治マンガ、著名人や演劇などの取材に本の挿絵や装丁など現在のジャーナリスト、イラストレーター、作家に類する多彩な活躍を見せている。

長崎市出身の清水崑(1912~1974)は、漫画集団の代表的なマンガ家である。朝日新聞を中心に掲載した政治マンガが好評を博し、更に『かっぱ天国』に代表される、河童が人間のようなユーモアあふれる生活を送るかっぱ漫画は社会現象となり、清水崑の代名詞ともなっている。

本事業では、清水崑マンガ原画等資料の撮影と目録の整理を行い、清水崑の個人研究および普及活動に資する素材作りを行った。

事業概要紹介資料(PDF)
事業詳細紹介資料(PDF)

長崎市長崎学研究所ホームページ
清水崑マンガ原画等資料目録
https://www.city.nagasaki.lg.jp/syokai/720000/724000/p040100.html

団体名:一般社団法人日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアム
事業名:アニメの脚本と脚本家のデータベース構築
補助金の額:3,800千円

本事業では下記内容について実施した。
①アニメ(特撮作品を含む)脚本等の現物に関する事業
 ・アニメ脚本の収集と共に、書誌データの整理を行った。
 ・全国に分散保存されるアニメ脚本資料等の所在のヒアリングを行い、情報交換を行った。
②アニメ脚本資料の劣化・消滅防止に関する事業
 ・劣化した脚本等のデジタル化を実施 
 ・アニメ脚本家へのオーラルヒストリーを行い、収録済の動画をYouTubeを経由して公開。
③アニメ脚本データベース構築・発信準備事業
 ・脚本のあらすじ・作品紹介を作成。英訳のデータも作成した。
 ・収集した証言を書誌データ(作品)と紐付け、注釈を添付し公開を検討した。
 ・全国に分散所蔵されたアニメ脚本について、ヒアリングを行いつつ統合検索サイトを検討。
 ・地域資料としてPDFやエクセルシートで管理する各館の書誌統合を目指し、データ統一化の検討を継続実施。
 ・脚本家の著作権管理等の所属先、筆名の統一を図り、プロフィールを作成。
 ・アニメ脚本創作などの、子どもやシニアに向けたワークショップ事業を検討した。

事業概要紹介資料(PDF)
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アニメ脚本と脚本家データベース(書誌情報)
http://animedb.nkac.or.jp/

団体名:特定非営利活動法人ビデオアートセンター東京
事業名:飯村隆彦 写真資料のアーカイヴ作業とフィルム・メディアアート作品のデジタル化・修復事業
補助金の額:1,250千円

実験映画、ビデオアート、メディアアート分野の草分け的存在である飯村隆彦(1937年-2022年)が残したフィルム作品および芸術活動に関する写真資料や紙媒体のデジタル化およびアーカイヴ作業を行った。

16mmフィルム作品のデジタル化を開始するとともに、飯村隆彦が制作段階や作品発表時に作成したスケッチ・図面、記録写真・広報媒体・書簡などの紙媒体をアーカイヴ化し、国内のメディア芸術黎明期といえる1960年代~1980年代の貴重な資料を後世に伝える一助を担いたいと考える。

事業概要紹介資料(PDF)
事業詳細紹介資料(PDF)

飯村隆彦アーカイブサイト(ビデオアートセンター東京)
www.vctokyo.org

団体名:特定非営利活動法人プラネット映画保存ネットワーク
事業名:神戸映画資料館所蔵アニメーションフィルムのデジタルアーカイブ事業
補助金の額:5,000千円

神戸映画資料館所蔵アニメーションの中には、複製化やデジタル化ができていないフィルム、さらには題名等が欠落し詳細が不明の作品が多数ある。神戸映画資料館所蔵アニメーションのデジタル化と調査研究は、このコレクションを公開・活用するための基盤を構築するもので、日本アニメーション史の可視化の一端を担い、国内のみならず世界のアニメーション振興に資することにつながる。

そこで本事業では以下のような活動を行った。
 ①神戸映画資料館所蔵アニメーションフィルムの目録作成(3,622点)
 ②アニメーションフィルムのデジタル化(28本)
 ③ウェブ版「日本アニメーション映画史」作品目録の公開(テスト稼働)
 ④公開と発表

事業概要紹介資料(PDF)
事業詳細紹介資料(PDF)

事業成果の公開
・神戸発掘映画祭2024(10月開催)において、調査報告と上映を実施
 https://kobe-eiga.net/kdff/kdff_2024/program/
・デジタル化済み作品の抜粋映像クリップをインターネット上で公開(26本/NFAJ「日本アニメーション映画クラシックス」に無いものを優先)
 https://kobe-eiga.net/cinema/research/
・書籍『⽇本アニメーション映画史』作品⽬録 新版データベース化に関する令和6年度実施報告書
 https://kobe-eiga.net/kpfa/wp-content/uploads/2025/03/HitomiMatsuyama20250305.pdf
・ウェブ版「日本アニメーション映画史」作品目録(テスト稼働)
 https://www.nihon-animation-eigashi.com/work-db/

団体名:一般社団法人マンガアーカイブ機構
事業名:「加藤泰三コレクション」と「森下清文コレクション」を活用した戦後のマンガ雑誌・単行本の書誌データ作成事業
補助金の額:3,270千円

長らくマンガのコレクションは、公共の図書館や博物館というより、個人のコレクターの尽力によって構築されてきた。そのため体系的なアーカイブには限界があり、戦後マンガ史の全体像を把握することが困難な状態が続いている。

今回、マンガの研究者や愛好者のあいだでは部分的に知られていながらも、その全貌はおよそ明らかになっていなかった、関西在住のコレクター「加藤泰三(たいぞう)(F・M ロッカー)氏」と「森下清文(せいぶん)氏」の戦後のマンガ雑誌・単行本コレクションのメタデータを作成し、その情報を広く公開・共有することで、マンガの教育・研究はもとより、マンガアーカイブを活用した多様な事業を推進するため本事業に取り組んだ。

事業概要紹介資料(PDF)
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京都国際マンガミュージアム 所蔵資料検索にて公開
https://opac.kyotomm.jp/mm_web_public/top/index?langSwitch=JP

団体名:学校法人明治大学
事業名:明治大学 現代マンガ図書館所蔵マンガ本目録データ作成・配架準備事業
補助金の額:5,000千円

現代マンガ図書館は、国内最大級の蔵書を保有する専門図書館であり、約27万冊を保有している。2009年に寄贈を受けた時点では目録は紙の台帳で管理されており、検索・閲覧は来館者に限られていた。2011年、目録のデータ化作業に着手、メディア芸術アーカイブ推進支援事業の支援を受け、2021年にそれまでの成果物である目録データ19万件をインターネット上で公開し、検索・閲覧を可能とするとともに、全国から利用可能な郵送複写サービスの提供を開始した。また、既存配架済資料からのデータ作成を完了し、2022-23年度は、未配架資料の単行本を整理。

本年度は、残る雑誌の目録データ作成と配架、参考資料の配架・準備を行った。

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明治大学現代マンガ図書館OPAC(米沢嘉博記念図書館と共同)
https://manga.meiji.jp/Opac/search.htm?s=5YS1vzZKPBLCwv2TA9pmYx067ib

団体名:森ビル株式会社
事業名:日本特撮アーカイブ
補助金の額:5,000千円

日本特撮アーカイブは、特撮に関する中間制作物の保管・保全を第一の目的としている。

中でもミニチュアなど一次資料となる現品は、適切な環境で永続的に保存していかなければならない。また、それらの展示・講演会・ワークショップ・上映会などを通して特撮の魅力を後世に伝えることで、特撮文化の継承に繋げていくことを目指している。

本年度は背景画の専門家であり「雲の神様」と称される島倉二千六氏の描いた背景画の調査研究、高解像度デジタルアーカイブを実施した。デジタルアーカイブ活動の記録と一部の資料、特撮における背景画の役割や使われ方を解説したイラスト、特撮の現場で島倉氏と仕事を共にした特撮関係者へのインタビューを須賀川特撮アーカイブセンター公式WEBサイトで成果レポートとして公開中。

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調査研究活動紹介④(須賀川特撮アーカイブセンター公式Webサイト)
背景画家 島倉二千六氏の背景画の調査・デジタルアーカイブ(前編)
https://s-tokusatsu.jp/archive/research-fs2024-1/
背景画家 島倉二千六氏の背景画の調査・デジタルアーカイブ(後編)
https://s-tokusatsu.jp/archive/research-fs2024-2/

団体名:学校法人立命館
事業名:ビデオゲーム資料のアクセス向上と教育研究利用のための調査事業
補助金の額:4,990千円

立命館大学ゲーム研究センターは、ビデオゲーム作品とその関連資料の書誌を「RCGSコレクション」において公開してきた。次の段階として、所蔵するビデオゲーム資料の利活用方向性の検討とDBでの未知資料発見の促進が課題の一つとなっている。

本事業では、ビデオゲーム資料の教育利用・資料提供方法論の方向性と課題を、利用者の利用物品、利用行動より調査した。さらに、資料の検索向上のため、ゲーム書籍・雑誌のサムネイルの作成と公開、RCGSコレクションのアップデートを実施した。

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RCGSコレクション
https://collection.rcgs.jp

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